
遅ればせながら、関係者の皆様本当にお疲れさまでした!観に来て頂いた皆様、ありがとうございました!!
今回は、8ヶ月ぶりの舞台だったこともあり、個人的には今まで以上に上手くなりたいという気持ちが強く、今までの習慣に頼らずいろんなことを試そうとしてました!そんな中で最もお世話になったのが写真の本、「怪奇俳優の演技手帖」です。上手く言えませんが、読んで試すうちに、今までとは感覚が変わってきたんです。とにかく相手を感じて、生まれてきた身体の状態を大事にしよう、セリフの言い方なんか考えないようにしよう、みたいな。
本番が開けてからも、自分の演技がブレかけたりしたんですが、大楽の開演前に楽屋でもう一度この本を読み直したら初心に戻れて、大楽はそれまでで一番の演技ができて、とても嬉しかったです。もう心の底から医者になりたかったです。笑
とにかく、もっともっと勉強して、いろんな場に出ていかなあかんなーと思いました。
あと、今回は数年ぶりに全員の役者さんと会話するシーンがあり、かなり嬉しかったですね。たぶん東京に来てからは初めてだと思われます!まぁなんといっても里美ちゃんと絡みが多かったのは楽しかったですね!!笑
そんなわけで次はいよいよアンカー、一週間のお勤めご苦労さまなハイジさんに書いて頂きましょう!!
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長い上に重いですが、どうしても書いておきたかったので。
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稽古が始まってしばらくした頃、地元の親友が交通事故に遭いました。後輩からそいつがICUで治療を受けていると連絡を受け、GW最終日でまだ地元にいた自分は友人と二人で病院にかけつけました。しかし、ICUでの面会は家族でも午前と午後に一時間ずつしか認められていないとのこと。友人は次の日に家族の方と一緒に面会することにし、自分は迷った末、予定通りその日に東京に戻ることにしました。
GWが終わってまた稽古が始まり、少し書きあがった台本をもらいました。最初のシーン、間宮のセリフ二言目、「大丈夫、落ち着いて。今、集中治療室の中だから。」
その二回あとの稽古で間宮は自分の役になりました。
入院中の親友はずっと意識が戻らないままで、回復するまでに半年から一年はかかるだろう、回復しても言語障害が残るかもしれないと言われました。
そして、友人経由で送られてくる親友の状況を目にするたび、しかしそういった事実に対して全く現実味を感じられない自分がいました。あいつともう二度と話せないかもしれない???……混乱していたとかではなく、本当に現実と思えませんでした。あるいは、ただお見舞いに行かなかったからかもしれません。
自分はやっぱりどこか欠けた、冷たい人間なのかなぁなんて思いながら、自分にすべきことを考えました。毎日近くの寺に祈りに行こうか?結局、毎日をちゃんと生きることしかできないと思いました。
今回の間宮という役は、突然の母の死をきっかけに、その死を受け入れるため、死を肯定し、死と向き合うことを人生の命題にしていく、という流れがありました。
それはなんて壮絶なことだろうと思います。不謹慎ですが、もし親友が事故で帰らぬ人になっていたとしたら、後悔の嵐だったと思います。しかし、やっぱりいつかは肯定し受け入れようとするんでしょうか?ただ、受け入れないかぎり前進できないのはたしかなのかもしれません。
そして、記憶のパレードが終幕した次の日に、「彼が目覚めた」と連絡が入りました。
ただ、俺の世界はどうなってるんだと思いながら、返事を打ちはじめました。
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